死産~私のお腹の中で確かに生きた息子の記録②

死産~私のお腹の中で確かに生きた息子の記録②

結婚・出産

近所に住む親戚が多く、物心ついた頃から小さい子どもが身近にたくさんいた私は昔から結婚願望が強かった。というより、早くに結婚してたくさん子どもが欲しかったと言う方が正しい。単純に子どもが好き。保育士にも憧れていた。実際短大に行って保育士資格を取り、出産するまで十数年働いて天職だと思っていた。

願望が強かったわりに私が結婚したのは31歳の時で決して早くはなかった。そのおかげで夫と出会えたので結果は遅くて本当に良かった。のちに私に襲いかかってくる耐え難い現実には夫とじゃなければ乗り越えられなかったと思う。結婚が決まってすぐに妊娠が発覚。2018年9月に長男が誕生した。多少の出血や安静はあったものの妊娠経過は順調で、お産自体も安産だった。初めての出産は思った以上に大変で、ずっと欲しかった子どもをこの手に抱けた喜びとともに、命を生み出すということの大きさと責任をずっしり感じた不思議な気持ちだった。

子育ては楽しかった。自分の子どもという存在は愛おしい以外の何者でもなく、常に寝不足でフラフラな状態でもすべてが可愛く思えた。ありがたいことにはたから見ても長男は育てやすい子どもだった。よく飲みいつも機嫌がよく、それなりに眠ってくれる。そして何より夫の協力をたくさん得られたことも私が楽しいと言えた大きな要因だったと思う。

病気ひとつせずすくすく育ち長男が7か月を迎えた頃、私の体調はすごく悪かった。出産した日から始まった細切れの睡眠、授乳で栄養が失われていることにより起こる慢性的な胃腸の痛みや下痢、抜け毛、肌荒れなど…。はじめは産後なのでこんなものなのだろうと気にしないようにしていた。でも次第に腹痛の頻度が上がり生活にも支障が出てきたので、授乳中ということもあり産婦人科を受診した。整腸剤を出してもらい様子を見たが改善せず、消化器内科も受診した。丁寧に見てもらったが胃腸に問題はない。「ホルモンによるものだと思うが生理前ではないか」と言われてそういえば生理が来ていないことに気づいた。もともと生理不順な上、産後間もないので整っていないのだろうと気にしていなかったのだがこの時すでに1週間は遅れていた。それからさらに1週間過ごしていくうちに段々と「もしかして…」という気持ちになってきた。自宅で妊娠検査薬を試してみると陽性になった。第2子を妊娠していた。

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第2子の妊娠が分かったとき。望んでいたのでとても嬉しかった。

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